第9回遠隔多職種連携会まとめ
6月24日(水)18:30~19:30 Zoomを用いて遠隔の多職種連携会を開催しました。
月1回当院で顔を合わせて集まっていた多職種連携会もコロナの影響で今年3月からは遠隔での開催となっています。
30名前後でzoom入門、課題共有20分、グループディスカッション20分行なっております。 参加者アンケート結果はこちら
今回は、Withコロナ時代に求められる取り組み をテーマに
コロナ拡大に負ったリスクやその対応について議論しました。
今回は、こちらの報告を題材に在宅介護におけるコロナ拡大期に負ったリスクを見える化する試みとしました。
オンライン調査で介護サービスを提供する2091法人や組織を対象にアンケート結果をまとめた報告。アンケート回答した組織が有する従業員の中心値が200人くらいだったので40万人くらいの介護サービス提供者を反映していることになります。
①陽性・濃厚接触者 ②感染疑い者 の有無で事業所をグループ分けした時に
事業の縮小、休業、廃止がどの程度認めたかを表したグラフです。
陽性・濃厚接触者を有した場合はもちろん、感染疑い者を有するだけでも事業経営リスクが著しく上昇していることがわかります。 ただ、感染者疑い者などがいなくても通常経営が出来たのは60%強とコロナ拡大期の影響力の強さが伺われます。
実際に陽性・濃厚接触者を有した事業所の半分近くが新規資金借入を必要としています。
アンケートでは、特に重要な支援や環境整備についてまとめられていました。 感染防具不足は最重要事項のようですが、その他に感染発生時の対応や備えが不十分だったことが挙がっています。
その他アンケート結果をまとめると上記のことが挙げられました。
これらの課題に対して、1つずつ今すべき対策を小グループに別れ考えてもらいました。
★利用者および職員に感染者や濃厚接触者が発生した場合サービス提供や経営に悪影響を及ぼした。 →
利用者・職員に感染させない
適切な感染状況の把握と利用者および職員に対する感染防止対策
★衛生材料や感染防護具が不足 →
感染休止期:適切な量の材料・防護具備蓄
感染拡大期:使用基準作成→適切な使用量
地域内シェア→情報共有で地域で支え合う
材料サポートシステム→公的な資源供給
★感染発生時の対応策が不十分 →
感染警戒レベルに対応した事業所対応マニュアルの作成
感染者発生時フロー確認、地域連携構築
感染者受け入れ機関の確認
★利用者が孤立、生活の質が低下 →
フレイル予防:介護サービスだけの頼らない栄養、リハビリ
ACP:感染リスクと自粛によるリスクの評価と対話
ICT活用:孤立の解消、代替サービスの提供
その他、現場で情報がなく不安に感じたことや感染者が出た時の風評被害など各グループで話題があがったようです。 アンケート結果こちら
次回は、地域でフレイル予防を をテーマに社会保障を使わない取り組みを考えた胃と思います。素敵なゲストを招く予定。お楽しみに。
文責:掛川東病院院長 宮地紘樹